奈良きたまち

〜歴史のモザイクのまち〜

会の概要と取組みの現状

旧鍋屋交番 きたまち案内所所 奈良女子大学正門の南斜め前にある古めかしい建物は、奈良県警の鍋屋連絡所でした。地域の方々から「鍋屋の交番」と呼ばれ、愛されながら使われていましたが、平成16年度(2004年度)に奈良警察署鍋屋連絡所としの機能を終え、閉鎖されていました。


 この建物のある“奈良きたまち”には、東大寺転害門、正倉院、聖武天皇陵、般若寺、奈良女子大学記念館など、古代・中世から近代・現代に至るまで、この地域がくぐり抜けてきた歴史の雫とも言うべき、多種多様な文化遺産が重層的に存在しており、大きな魅力となっています。


 また、地域の人たちがボランティアの館長として仕事場の一角や個人の収集品などを公開し、地域の伝統の技や文化にふれる場となっている“奈良まちかど博物館”も数多く存在しています。さらに、奈良街道まちづくり研究会の方々を始めとする地元の方々が、東大寺の修二会(お水取り)に先立って、「二月堂竹送りお迎え式」を行うなど、現代においても、地元の生活に密着したまちおこし・まちづくりの活動も盛んな地域です。


 「鍋屋連絡所」は、近鉄奈良駅から奈良きたまちへの入口部分に位置しており、奈良女子大学にも隣接していることから、奈良きたまちの観光拠点や地域住民の活動拠点、大学のまちづくり等に関する研究・教育拠点などとして活用するには絶好の立地です。また、小さいながらも特徴ある建築物として地元住民のみならず奈良を旅する人たちにも注目され続けてきました。


 そこで、地元の自治会長、奈良女子大学の教員、この建物の保存・活用に興味を持つ市民らが集まり、「鍋屋連絡所の保存・活用と“奈良きたまち”のまちづくりを考える会(通称:旧鍋屋交番と奈良きたまちの会) 」(2009年4月に会則制定)を結成して、閉鎖されていたこの建物を“奈良きたまち”の観光拠点や地域の活動拠点、大学の研究・教育施設などに活用しようと活動を始めました。


 そして、奈良市に、市と当会との協働事業として、修理・保存に向けた予算の確保や私たちの取組みへの協力をお願いし、市の関係者の方々を始めとした多くの方々のご尽力により建物の修理・保存が実現しました。


  平成24年(2012年)7月1日、「旧鍋屋交番 きたまち案内所」として開所した建物は、当会がきたまちの案内所等としてボランティアで運営する運びとなりました。当会では、この建物の管理・運営とあわせて奈良きたまちの調査や奈良きたまちのよさを広く伝えていくための取り組みなど奈良きたまちに関する種々の取組みを行っていきます。



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